「大人もよかったと思えるように」

朝から…ちょっと盛りだくさんで、オンラインの会議とか面談とかをやっていて…眼精疲労がてき面。一日に頭のスイッチをいろいろ切り替えて対応して、それぞれ分野も別だったりすると、消化不良になるので、小休止をいれなければならないですね。

今日は「広げよう!子どもの権利条約キャンペーン」が主催をしていたオンラインイベントで尾木直樹さんが「大人と子どものパートナーシップこそが最後の最後まで取り残されている」と指摘をされていて、私自身も改めて自分の認識を振り返ったり、我が子育てを反省してみたり…など。

そして、「正しく知って、人権を守ろう!」…子どもへのハラスメントについて再確認せねばならないと本棚より喜多明人先生の監修した本を取り出す。

参加をしたオンラインイベントは「子どもたちと語る いま、子どもの権利を広げるために大切な4つのこと」というタイトル。実際に子どもたちが本音で語ってくれたこと、ズシズシと心に刺さりました。コロナ禍での学校の休校、あるいは部活の中止など…「子どもの声は一度も聴いてもらえていない」…「もし、結果が同じことだったとしても意見を尋ねられたかどうかが大事なのに」と。自分自身の意見など一つの口にすることができないまま一方的に決められてしまうことに対する疑問…。特に「部活が中止になることは生きがいを奪われたのと同じ…。」という意見には「そうだよなあ。」と…活動そのものは中止になってもオンラインを通じてできることもあるのに…と子どもたちが考えるのは当然のことでしょうね。でも、大人たちは何も聞かないままに遮断するような振る舞い…パートナーシップなんてものではないですね。

「結論は同じであっても、意見を聞く」

大人と子どもの関係だけでなく、あらゆる場面で重視すべきことではないかと思っています。そして、やっぱり、「権利のことを学び、正しく理解しないままに義務だけが押しつけられている」という意見にもご尤も…と思うわけであって、「知らなければ、権利を守ることもできないし、権利が守られるということもない」…これはそもそも論、原点として私たちが肝に銘じておくべきことですね。

多摩市でも昨年末、12月議会では「多摩市子ども・若者の権利を保障するとともに支援と活躍を推進する条例」が制定されましたが、子どもや若者に保障すべき「権利」について具体的に理解しないままに支援することはできません。そして、権利の主体となる当事者自身が「権利」に対する理解を深め、自分自身が手にする「権利」を理解し、そして、自分以外も手にする「権利」を理解していくのではないかと思っています。

きっとパンフレットなどを作成しながら、それを配って、まずは「周知した」となるのかもしれませんが、それだけではきっと不十分ですね。条例を制定して、具体的に何に取り組んでくのかなと思っていますが…それを決めるための計画づくりに終始してしまうようでは困るなあ…と思いながら、今後の動きに要注目です。

大人と子どものパートナーシップ。大人だけでなく、子どもも意見を述べて、そこで対話をしてコミュニケーションを重ねて…そして、子どもだけでなく大人が「意見交換できてよかった」「いい議論ができた」って…実は大人自身の経験値も上げていくことなのではないかって感じています。児童館で長く働いている職員の方と話すと「子どもから学ぶことが多い。」って口々におっしゃるんですよね。ここが学校の先生とは決定的に違うところなんです。学校の先生から「子どもから学ぶことが多い。」なんて発言をめったに耳にしないもので。

足りてないのは大人側の体験であり、経験かもしれません。対等平等って難しいですね。女性と男性とか性別役割分担に関しても同様だと思いますけれど、体験や経験値がやっぱりモノを言う気がしています。ただ、社会は遅々としているように見えて、確実に変化を遂げているというのもまた事実。「遅すぎる!」とか「遅れすぎ!」というお叱りの声も飛んできそうですが、「パートナーシップとはなにか」という課題について常に考え続けながら進んでいるような気はしています。子ども基本法…制定を促していく動きもフォローしておきたいと思ってます。

 

ところで、新型コロナウイルス…第6波で明後日から東京都にまん延防止措置となるわけですが、私のところには子どもたちへのコロナワクチン接種に関する意見がいくつか寄せられています。子どもへのワクチン接種は保護者の皆さんの判断によりますが、私自身は「より慎重に見極める必要がある」と考えています。実は、厚生労働省でも「5歳から11歳の子どもたちへのワクチン」をどうするか承認のための議論が行われる予定になっていますが、その審議会が開催される直前になり、小児科学会の方で緊急提言が発表されました。ぜひ、こちら(5〜11歳のコロナワクチン 「基礎疾患のある子どもには推奨するが…」小児科学会と小児科医会が緊急提言)もご一読いただけたらと思っております。