「あったかい人間関係」をつくる。

発達支援室の事業として実施している「発達障害理解啓発講座」が教育センターであり、明星大学の星山麻木先生がいらっしゃるということで参加してまいりました。相変らず、「超満員!」でした。

先生の講演は「私にも特性があるんだ!」と自覚させてくださるところが良いですね。そしてまた、子どもと自分は同じ人間ではないのだから、ちゃんと相手を受け止めなくちゃ・・・・ということをやんわりと指摘してくださるところもありがたいですね。つい最近も「子どもを「他人」と思いなさい」と書かれたものに「なるほど」と思ったわけですが、なかなか難しい。「よその子ども」だと見逃せても、「うちの子ども」だと見逃せない、ついつい細かくなってしまって・・・・。そんなわけで、個人的にも星山先生のお話しはとてもためになるのでおすすめです。

それにしても、こうした講演会が盛況な理由とは、子どもへの関わり方に悩んでいる人も多い証拠かなと思います。もちろん、発達障害かな?ちょっとデコボコあるかな?というお子さんと向き合っている保護者のみなさんは熱心で顔見知りの方も多いのですが、必ずしも保護者の立場だけではなく、子どもに関わる仕事をしている人たちも多く参加されているのも特徴ですね。こうした話は一度聞いたことがあるかなと思っても何度の何度も聞くことによって、自分自身の振返りや、確認をする機会として活用したいと考える方も多そうです。実際に、繰り返して学びを重ねていくことで深まっていくことは確か。自分自身の接し方を「こうしてみよう」「変えてみよう」などなど考える場にもなります。

要するに「あったかい人間関係」をつくるために、どんな工夫ができるか?どんなやり方ができるか?をもう少し時間をかけて意見交換してみよう、考えてみよう・・・ということかなと思っていますが、こうした話しをゆったりと通常学級の先生にも聞いてもらいたいなと思います。学校教育全体の雰囲気から察するに・・・いわゆる通常学級の先生は「あまり特別支援教育を意識していない」感じもありますね。意識していないというよりは、意識する余裕がないという方が正確かもしれませんが。

「あったかい人間関係をつくりましょう」って、大人社会が「あったかい」かどうか子どもたちは敏感に感じていると思っていて、今の世の中全体、社会や地域の風潮を見ていると、子どもたちも自然と「あったかい」に加わっていくような状況や状態があるのかな?・・・ここが何より最大の課題と考えます。学校でも、結構・・・先生たちが余裕がなくキリキリしているような感もあるので、そこを改善するためにどうしたらいい?

 

先生のスキルのなさを指摘するのが一番簡単。その学校の先生たちの問題、もっと言えば、経営者は校長先生だから・・・と言うのもラクチン。でも本当はそんな先生たちをバックアップしていく、先生たちが求めているバックアップができる市教委になることが解決の道のりをつなげていくような気がします。

学校現場を見ていると「特別支援教育を進めなさい。やりなさい。」と言われていて、実はそのフォローアップが十分にできていない状況があるのかなあ・・・「あったかい人間関係」をつくることのできる学校にするためには、学校の努力のみならず、そのバックアップをする市教委の在りようが問われる気がする今日この頃です。ま、その上部には都教委があり、文科省があるということも事実で元栓のところからもっと抜本的な改善してほしいと・・・これが私の本音かもしれないが、そこは私の手の届かないところなため、市教委で解決できそうなこと、市の範囲でできそうなことここは最大限工夫したいなと思いますね。