議会運営委員会などなど・・・。

八王子市の「子どもの生活実態調査報告書」の速報が結果としてまとめられている冊子を入手。読み込むのが楽しみ。こうした調査を多摩市でも実施し、現状分析がなされるといいなと思っていますが、いわゆる多摩市の「子どもプラン」の改定に向けてはどのような調査を実施していくのか聞いておかねばならないです。

 

さて、今日は議会運営委員会がありました。健康福祉常任委員会で政策条例を提案していこうと取組みを進めている「(仮称)多摩市コミュニケーション保障条例」について、議会全体でどのように仕上げていくか、パブリックコメントをどうするのか、市民の意見をどう聞いていくのか、関係者に対するアンケートを実施したらどうか・・・さまざまな意見が出されるとともに、「その前に、議会全体で条例を制定するにあたっての機運が盛り上がっているだろうか?」あるいは「議会の総意を確認するプロセスをもう一度経たほうがいいのではないか?」という声もあり、結構、各委員が活発にそれぞれ会派の立場から、見解を述べていました。いい意見交換になったのではないかな?と個人的には思っています。

議会で政策条例提案に取り組むというのは初めての経験であり、そのプロセスをどうつくるのかについても試行錯誤しつつ動いてきた感じです。大事なことは、なぜ政策提案に至ったのか、あるいは現在に至るまでどのような議論があったのか、そこをきちんと議会全体で共有して行くことかなと思っています。そして、提案する側にいる全議員が市民に対して説明できることが求められます。議会全体、つまりはそれぞれの議員が理解することをベースにしていくことが必須ですね。私個人的には「全会一致」で制定することが前提でなければならないとも考えていて、全会一致だからこそ「議会の政策提案」と胸を張って言えるという考えを持っています。

今の多摩市の事情からいえば、市長が新たに「障害者差別解消条例の制定」を公約に掲げ、おそらく具体的に次年度あたりから取組みも進んでいくと思われ、その内容との関連性等も少しは意識をしておきたいところ。例えば、障害者差別解消条例の中にいわゆる「言語としての手話」「情報コミュニケーション保障」という2つの要素も盛り込んでいる事例もあります(最近制定されたところでが大阪府茨木市)。

せっかく制定するので、先進事例から学びながら、よりよいものにしていきたいと考え、情報収集をしていますが、なかなか追いつきません。今日は議会運営委員会の終了後、会派でも、健康福祉常任委員会から示されている「案」の内容を共有しているのですが、制定プロセスが事前に十分に説明されていなかったこともあり、メンバーの理解の度合いも随分異なっております。ちなみにこの条例の内容はいわゆる「手話言語条例」の要素と「障害者の情報コミュニケーション保障条例」の二つの要素を兼ね備えたもので、モデルとしているのは兵庫県明石市の「手話言語・障害者コミュニケーション条例」のようです。会派の中には・・・二つの要素を一つにまとめているのでわかりにくいという声もあります。

実は先だって、現在までの委員会の進捗状況について全議員への説明を実施したのですが、その際…かなり議員によって温度差があったというのは否めない事実。それを受け、先にも書いた通り「議会全体の総意はとりつけられるのだろうか?」と懸念する声が出されたのかなと思っていますが、しつこいようですが、政策条例を提案するにいたるプロセスを議会内でどうつくっていくかはかなり大事な視点であり、「温度差」を解消できるような取組みこそ求められているなと、今、改めて感じています。議長としては、委員会の取組みが勉強会方式でどんどん進んでいたので見守っていた…と言えば、言い訳になりますが、やはり議会全体の機運をいかに高めていくのか、全体共有をどう進めていくか、配慮不足であったかなと振返っているところおり、ここからどのように全体の意思をまとめていけるかは議会運営委員会の力も借りながら、問われていると感じています。

そんな中、私個人的には札幌市では「手話・障がい者コミュニケーション検討委員会」を設置し、検討委員会の議論の中から、「手話言語条例」と「障がい者コミュニケーション条例」と2つの条例をそれぞれ別個に制定しているところに注目をしています。会派の中でも、明石市のような「手話言語・障害者コミュニケーション条例」と合体しているところにわかりにくさがあるという指摘があるので、その指摘を乗り越えるための方策としては札幌市の事例が参考になるのではないかと思っています。ということで、検討会の議事録を読みながら、ウトウトしております・・・。

いずれにせよ、行政側がこのような条例を提案するときには資料の出し方一つをとってもかなり配慮がされていることはわかります。「ルビ有」「ルビ無」で資料を作成して、条例の制定過程からも情報保障をしていくような姿勢がみられるため、私たち議会でも市民説明会を実施したり、パブリックコメントを実施する際などには配慮をしていかねばならないと考えています。議会が提案をするということは、「まずは議会から実践できなければ示しがつかないのではないか?」ということも議長としては気にしております。「できるところからやる」ということで、まずは小さな取組みから進めていくことが必要かなと思っていて、実は条例がなくても、今でもできることが他にもあるのではないか?と思ったりもしていて、そのあたり、議会事務局にもどんなことができるのか含めて、少し考えてもらおうかなあ。

・・・台風が近づくというのにあまりに静かすぎますね。嵐の前の静けさという言葉がピッタリの夜です・・・。